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(主に)京都ラーメン日記 ときどき麺以外

主に京都のラーメンを食べた記録です。麺食いなのでラーメン以外の麺も食べます。時々麺以外も食べます。

カモガワラボ

カモガワラボでサービスカレーセット(680円)。


梅雨だと言うのに全く雨は降らず、クソ暑い日々が続く。暑さに弱い自分は容易に夏バテするので、ここしばらくはそうめんとかとろろそばとか冷やしぶっかけうどんとか、口当たりの良い麺類しか入らなかった。これでは余計にバテそうな気がしたので、程良くスパイス感のある、旨いサラサラカレーが食べられれば良いなあ、などと考えていた。

「程良くスパイス感のある、旨いサラサラカレー」と言えば、自分的にはかつて河原町丸太町にあった「パキスタンカレーの店」がお気に入りだった。それも改装前の旧店舗。

府立医大前のCafe Kahviが「パキスタンカレーの店」の味を継承しているとは聞いていたが、全面喫煙可と聞いて二の足を踏んでいたのだ。


Cafe Kahviには未訪問であったのでこの際紫煙を我慢してでも元気をもらいに行った方がよいのかなあ、などと考えていた。そんなことを考えながらぶらぶらしていたら、気が付くと河原町丸太町の、かつて「パキスタンカレーの店」があったあたりを歩いていた。

そう、その時見つけてしまったのだ。そして衝撃的な出会いが私を待っていた。河原町丸太町の交差点をちょっと東に行ったところに「カモガワラボ」の案内があった。メニューを見ると「牛すじとザクロのカレー」がある。ええっ! これってパキスタンカレーやん。丸太町通りにある店案内を見ると、店舗は「パキスタンカレーの店」の旧店舗があるところと全く一致していた。


___________________________


「パキスタンカレーの店」との出会いは高校生の時まで遡る。当時の友人から紹介されたのだ。

「むっちゃ美味しいカレー屋さんが丸太町河原町にあるねん。絶対旨いから一回食べてみ」
「マジで? そこまでお前が推すのは珍しいな。なんて言う店?」
「パキスタンカレーの店っていうねん」
「パパパパ、パキスタン?」

当時はとっさにパキスタンとカレーが結び付かなかった。なんせまだ高校生である。カレーと言えば市販のルーで家で作る「おうちカレー」か給食や学食のカレーくらいで、本格的なインドカレーすら未体験であった。

「そうパキスタンカレー。むっちゃ旨いで」
「ええと、全く想像つかへんけどどんなカレー?」
「せやな。サラサラや! 味は説明できひんわ、上に干しブドウが乗っててよく合うねん。まあ食べてみて」

サラサラ? 干しブドウ? パキスタン? 頭の中は「?」だらけであった。

さらに彼から詳しく話を聞いた。500円でカレーとチャイが付いてくること。営業は月曜から土曜までで、日曜日定休。営業時間は12時から15時までだが、1日30食限定なので14時くらいにはもう売り切れていること。どうやら店自体、儲ける気は全くなさそうだ。

「ということは、学校あるし土曜日しか行けへんやん」
「そういうことやな。また行ったら感想教えてやー」
と彼は颯爽と去って行った。


さっそく次の土曜日に訪問した。店の中はカウンターが6-7席のみ。カウンターの向こうではおばちゃんがせっせとカレーを盛っている。メニューは「カレー 500円」「ビール 300円(自信なし)」「カレー持ち帰り 400円」(値段は記憶の中だけなので異なる可能性あり)の3つのみ。もしかすると単品のチャイもあったかもしれない。

そんなわけで、何も言わなければ黙ってカレーが出てくる。私も席についてすぐにカレーが出てきた。

ビジュアルは、大きな皿に具が完全に溶け切っているカレーと白いご飯が盛ってあり、ご飯の上には干しブドウとミントが乗っていた。まずは思っていた以上のサラサラに度肝を抜かれた。

一口カレーを頂いた。旨い! まったく経験したことのない味が当時高校生であった私の味蕾を貫く。なんじゃこりゃー! スパイス感もおうちカレーとは全く違うし、肉も野菜も溶け切ったカレーには懐かしい旨みもある。また程よく酸味も聞いているし、ときおり口に入る干しぶどうの甘みがまたたまらない。

あっという間に完食。食後のチャイは熱いのと冷たいのから選べた。本格的なチャイも初体験で、世の中には全く知らない食べ物があるのだと感動した。


ご飯の量だけが高校生には物足りなかったが、言えば無料で大盛にしてくれた。

それからは可能な土曜日、及び長期休暇の昼食に、なけなしの小遣い(バイト代です)を握りしめて「パキスタンカレーの店」に通い詰めた。

店主の方はHさんという女性(もちろん日本人)の方で、もともとは隣のスポーツ用品店をされていた。そのスポーツ用品店の一部を改装してカレー屋を始められたと聞いた。なので本当に「趣味でやっている店」であった。スパイスはパキスタンから直送してもらっていて、牛すじを溶けるまで煮込み、そこに野菜スープと鰹だし、ニンニク醤油などを加え、炒ったスパイスを加えて作っているとのことだった。酸味はザクロの種を使われていた。ザクロの酸味と鰹だし+肉+野菜の旨み、スパイスの香りと辛さが見事に調和したカレーであった。


「パキスタンカレーの店」はいつも行列ができており、その行列の中には前述の友人を見ることもあった。おう、すっかりハマってんな! などと言い合ったものだ。

そのうち趣味の店は本業に昇格し、気が付くと隣のスポーツ用品店を畳まれて、その跡に新「パキスタンカレーの店」が開店した。この新しい店では、1種類だけだったカレーの種類も増えており、メニューも増えた。営業時間も夜までとなり、日曜日も営業することになった。そして店舗の半分はギャラリーになっていた。

新しくなってからも何度か訪れた。カレー自体のビジュアルは変わらなかったが、気のせいかスパイス感もマイルドになっていた。なにより、Hさんを見なくなっていた。もしかすると途中でオーナーが変わったのか。喫煙も可能になっていたと記憶している(カウンター時代はそもそもくつろげる店ではなかった)。いつからか大盛注文も通らなくなり、なんとなく足が遠のいてしまっていた。

そして京都に帰ってくると、「パキスタンカレーの店」はなくなってしまっていたのだ。


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カモガワラボに入店する。雑貨も置いてあり、販売もされているようだ。サービスカレーセットで、上記の「牛すじとザクロのカレー」にサラダとチャイ(もしくは紅茶かコーヒー)が付いてくる。これで680円は安い。儲かる気はあまりなさそうだ。まるでかつての「パキスタンカレーの店」の旧店舗の、趣味的経営を思い出す。

お店はとても寛げる感じで、ありがたいことに全面禁煙となっている。

しばらくして、カレーがやって来た。ビジュアルはかつてと少し異なるが、香りは間違いなく「パキスタンカレー」であった。もう間違いなさそうだ。さっそく一口頂いた。間違いなくパキスタンカレーの味だ。しかも記憶の中の旧店舗時代の味にほぼ一致している。懐かしい思い出が次々と蘇る。土曜日行列に並んだ高校生時代。そして大学生になってからもたびたび通ったこと。冷凍された持ち帰りカレーを買って帰って、自宅で山盛りのご飯で食べたこと。などなど。


思い出の渦に巻き込まれながらたちまちのうちに完食した。


正直、同じ場所で同じ味を出しているにもかかわらず「パキスタンカレーの店」をあまり表に出していないのはなぜだろうか。「パキスタンカレー」を標榜されているCafe Kahviに遠慮されているのかもしれない。なのでここで同じ味が復活されていることはあまり知られていないのではないだろうか。

なお、記憶の中の味とはほぼ一緒だったが、微妙に違うような気もした。一味足りないと思ったのは思い出の味が美化されているからだろうかと思う。食べ終わった後、たくさんのスパイスの効果かあれほどばてていたのがすっかり良くなり、食欲も戻って来た。暑さでバテる前にまた再訪したい。


カモガワラボ

昼総合点★★★★ 4.7



関連ランキング:カフェ | 神宮丸太町駅京都市役所前駅三条駅

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ハム丘ハム太

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主に京都のラーメンを食べた日記です。生まれながらの麺食いなので他の麺類ももちろん食べます。