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(主に)京都ラーメン日記 ときどき麺以外

主に京都のラーメンを食べた記録です。麺食いなのでラーメン以外の麺も食べます。時々麺以外も食べます。

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池田屋

先日は仕事を終えた後、ふと思い立って、最近当域にも進出しつつある「二郎系」のこの店を攻めてみることにした。

二郎系のラーメンといえば、今まではほぼ関東周辺でしか食べられなかった。ので、写真で見たりネットでの情報を見たりくらいで、今までに実物にお目にかかったことはない。いや実はこの近くにある、もう一つの「二郎系」は訪れたことがあるのだが(以下593字略)。


麺食いの私としては以前からそれなりに興味があり、関東方面に出掛けた際に食してみようと考えていたこともあったがなかなか機会は訪れなかった。実は関東訪問時には他に食べたいものがあったというのが真相かもしれんが、んなことはどうでもよろし。

そうこうしているうちに、わが街京都にも二郎インスパイア系の店がちらほら出来てきたわけだ。というわけで、今回あらためて訪れることが出来た。


さて、初めての二郎系だ(この近くの店は、時系列的には後での訪問)。なんだか心の中がウキウキ(死語)してきたぞ。というわけで、入店後に間違いがないように、また店主になめられないようにとネットで再度十分に予習を行い、「ヤサイマシマシニンニクチョイ、カラメアブラキモチ」という呪文もその威力も分からぬまま、すらすら出てくるまでに練習した。もちろん家を出る前には暖かいシャワーを充分に浴び、股の下のポニョ君も念入りに洗った。パンツももちろんとっておきの新品に履き替えて神棚に二礼二拍手一礼をキめ、ようやく出かけることにした。

愛用の原付に乗り、京の街を東へとひた走る。高揚した頬に感じる冷たい風が心地よく、私は大地からの優しさをふと感じた。ああ、世の中とはこんなに優しかったんだ。道端に生えている名もなき草花や、私の前をとろとろ走る車の助手席で気だるそうに鼻くそをほじくるお姉さままでもが何故だか愛おしく思えた。それはさすがに嘘。そういうスタンス。


さてそんな二郎系。やはり西の方にはまだ浸透が薄いのかあるいはたまたまなのか、良い時間であったにも関わらず客はまばらだった。店に入ると右手に券売機があり、「完全セルフでお願いします」とその周辺に箸やらおしぼりやらコップやらが置いてある。

券売機で、デフォルトと考えられる「小(300g)」を購入。300gは全然小さくないぞ、などと心の中で小さくツッコミを入れつつ、カウンターの真ん中あたりの空いた席に座り、そっと食券を深紅のカウンターの上に置いた。店の中はラジオの音だけが淡々と流れる空間で、思った以上に殺伐としている。

あまりの殺伐ぶりになんだか息苦しくなりふと右側をみると、向こうの方では近隣の大学の学生と思しき男性が、モニター越しにしか見たことのなかった量の麺を一心不乱にわしわしかき込んでいる。いやあこれは凄い。つるつる手繰っているのとは全く別次元の麺だ。

とにかく麺のあまりの太さに、私は思わず息をのんだ。似たような太さの麺を以前に見たことがあるが、私の記憶では確か「うどん」という名前だったはずだ。麺の上には親の敵のようにもやしとキャベツが鎮座している。さらにその上には遠目にはゲ○としか思えない物体がちんまりと鎮座しているが、あれが噂の「アブラ」というやつか。

そのうち彼は山のような野菜と麺をかき分け、合間から肉塊を取りだし、一気にむしゃぶりついた。その肉塊の大きさに、私は再度息をのんだ。あれが例の「ブタ」というやつか? 噂では子供の握りこぶしほどの大きさがあると聞いていたが、今私のつぶらな二つの瞳に映っている肉塊は明らかに子供の前腕ほどはあるぞ。

…やめよう。これ以上ガン見していると不審者と思われる。というよりは、ここまでなんとかバレることなく来ている「二郎系の初心者」ということが判明してしまう。そう、ここまでスムースに来たため、店主からはあらたまったシステムの説明はなかった。

ちなみに、私のあとに入店した人はみな「えー、小は300gありまして、だいたい普通のラーメン屋のラーメンの2.5人前です・・・」から始まるシステムの説明を受けていた。二郎系が浸透していない関西ならではの風景なのだろうか。ちなみに私は予習の通りさくさくと食券を買い、躊躇うことなくコップや箸やおしぼりを持って着席したため、それまで何も言われていない。きっと「ジロリアン(恥)が試しに来たな」くらいに認識されているはずだ。


などと動揺を隠しつつまっすぐ前を向いたまま自分で入れたコップの水をすすっていると、黙々と仕事をしていた店主が唐突に私の方を向いた。

「・・・小の方、ニンニク入れますか?」
「あーはいお願いします」

と間抜けに答えてしまった。せっかく覚えてきた呪文はどこへやら、でもあれだけの野菜もアブラもかんべんな。しかしこれではいわゆるどノーマルだが、まあ初回だからいいや、などと私はさりげなく自分に言い訳した。


そしてその時はやってきた。私の前に置かれた丼を、まずはじっくり鑑賞した。私のつぶらな二つの瞳には山盛りになった野菜しか見えないが、まずはこれを食わないと先に進めないのだな、でも野菜自体に味付けはないようだがなんだこの自己矛盾は。

などとぐだぐだ考えつつ、ぐるりと丼を見渡すと、なんとか麺がのぞいているところがあったので、そこからよっこいせと麺をなんとか引っ張り出し、わしっと齧り付いた。

太い。太え野郎だ。まったくうどんだ。だが黄色く、かん水が入っているのでこの太さなら果たして噛めるのか実は差し歯である私の前歯は折れずに耐えることができるのか。取りあえずそのままだと先に進まないのでしぶしぶ口に含む。人生で初めての歯ごたえが歯茎を包む。これが二郎か。おおそうか。

そんなわけでひたすら麺を食べ続けると、減った麺の合間を縫ってようやく野菜がスープに浸り始めた。スープに浸った野菜を時折齧りながら、そのままわしわし麺を噛み続ける。どれくらい時間が経ったのだろうか。ひたすらわしわし噛んでいると、野菜と麺の合間から、子供の前腕くらいある肉塊が姿を現した。なんてこったそういえばこいつの存在を忘れていたぞ。そろそろ私の満腹中枢も限界の警告音を発しているのだが。


…それからの時間は短いようで長いようでよくわからない。しばしの戦いを終え、予習通りに空っぽになった丼をひっくり返さずにカウンターに上げ、自分のいた領域を拭き清め、おしぼりを入り口近くにあったバケツの中に入れると、私は夢遊病者の如くふらふらと外へ出た。

ふらふらと外に出ると、京都の冬の凛とした空気が私を包んだ。ふと見ると、道路の向こう側を歩いていた妙齢のお姉さんが、歩きながら左の鼻の穴に手を当て「ふんっ」と右の鼻の穴から鼻水を飛ばした。


池田屋

昼総合点★★★☆☆ 3.3



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ハム丘ハム太

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主に京都のラーメンを食べた日記です。生まれながらの麺食いなので他の麺類ももちろん食べます。

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